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2025.09.25
工事費用の負担はどっち?長屋や連棟住宅の隣家補修とは?
- #リノベコラム

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家族の世代交代やライフステージの変更に伴い、空き家も同然となったご実家の売却や解体をご検討される方が増えています。管理の手間や維持費用の観点から致し方なく売却される場合もありますよね。
そこで今回は、近頃ご相談の多い「長屋や連棟住宅の解体工事」についての考え方をご紹介します。 -
長屋・連棟住宅とはどんな家?
歴史的な風情を持つ長屋や連棟住宅ですが、最近はその構造が狭い立地を有効活用する手段として見直されています。お隣のお宅と壁を共有すると居住面積をめいっぱい広げられるメリットがあり、日本だけで無く世界でも同様の建築方法があります。壁だけを共有する場合だけでなく、屋根も共有するなどパターンはいくつかありますが、隣接する家を解体する場合は共有部分の扱いをどうするか決めるなど、一般的な住宅とは異なる準備が必要となります。
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隣家解体で考えられる懸念点
現在、隣家と壁を共有しており、どちらかの家が解体される場合は、共有壁の扱いや補修費用等はどうなるのでしょうか?
実は、法律では壁や屋根を共有している場合の費用負担について明確なルールはありません。住人同士の話し合いで結論を決めます。ただ、一般的に多いのは解体後、剥き出しになった外壁の補修は新しい家の方が行うという考え方です。なお、新しいか古いかの基準は入居のタイミングではなく、「築年数が古いか新しいか」となります。
また、事前に確認しておくべきことは共有壁の補修についてだけではありません。壁以外で共有している部分が無いか、事前に図面や現場の確認を専門家に依頼しましょう。屋根や構造柱等も共有している場合は補修に伴う工事が複雑になりますから、費用が高額になる可能性があります。 -
迷ったら相談窓口にご確認を
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【地域の歴史的建造物保存会】
歴史のある街並みの場合は、お住まいの地域に歴史的建造物の保存に関わる会がある可能性があります。このような会に相談窓口がある場合は、より専門的なアドバイスを受けることができるでしょう。
【建築士】
家屋解体に伴いどのような工事が必要になるのか確認する場合は建築士にご相談しましょう。解体後、隣家の補修も必要な場合は、あらかじめ費用負担についても確認しておくと良いでしょう。 -
【土地家屋調査士】
解体後に敷地境界線が曖昧になるおそれがある場合や、境界標が現在無い場合は土地家屋調査士に依頼して敷地境界線を明確にしてもらいましょう。
【不動産鑑定士】
解体して売却するか、そのまま売却するか迷った場合は不動産鑑定士や不動産会社に相談しましょう。立地条件等も考慮した適切なアドバイスが受けられるでしょう。
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よくあるお悩みの一例
Q.Bさんは高齢になったので息子夫婦と同居することになりました。そこで、ご自宅の維持・管理が難しいため住んでいた家を解体して更地にし、土地を売却をすることを検討中です。ですがBさんの家はAさん宅とCさん宅の間にあり、お互い境界壁を共有している状況です。Bさんのお宅は解体した時にAさん側とCさん側、両方の壁を補修すべきなのでしょうか?
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A.まず大前提としてAさん・Bさん・Cさんの3者での話し合いによって結論を決めることが大切です。一般的には築年数の新しいお宅は建築時に共有壁部分の費用がそれなりに考慮されていることが多いので、共有している部分の補修工事は後から建てた家の方が行うことが多いようです。今回のようにBさんが家を解体する場合は、BさんはAさんの家の共有部分の補修を、Cさんはご自身で共有部分だった箇所の補修を行うことになりますね。 -
長屋•連棟住宅•タウンハウス•テラスハウスの違い
似たような用語として用いられる長屋・連棟住宅・タウンハウス・テラスハウスですが共通しているのは隣の住戸と壁が繋がっている低層住宅であることです。では他にはどのような特徴があるのでしょう?
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共有部分の補修範囲
解体工事に伴う隣家補修の分担について、話し合いの結論が出た後は、どのような工事が必要になるのか確認しましょう。
壁をお隣のお宅と共有していると言っても実際にはどのような状況なのか想像がしにくい方もいらっしゃると思います。こちらの写真は、隣家と壁を共有していた物件の解体時の様子です。この時は内装リフォームのための解体工程でしたが、このように内部は土壁の可能性が高いというのも長屋・連棟住宅の特徴の1つです。
多くの場合はこの土壁部分に板金の外壁材を当てることが多いのですが、窓や換気口を新たに設置したり、断熱材を入れたい場合は隣家補修の範囲外となります。よって外壁の補修のタイミングで内装リフォームを検討されるのも良いでしょう。 -
隣の家が無くなった時の断熱性
隣の家と壁を共有していた時は外気が遮断されていましたが、隣の家が解体されると断熱材が入らない補修壁側は外の温度の影響を受けやすくなるため、寒さや暑さを感じやすくなります。
本来なら共有壁の外側に断熱材が入れば良いのですが、屋根や基礎部分の形状の関係で難しいことが多いので、もし断熱材を入れるなら壁の内側から入れる必要があります。 -
いかがでしたでしょうか。
ショールームでじっくり相談♪クオカード進呈!
今回は長屋や連棟住宅の解体と隣家補修についてご紹介しました。結論は住人同士の話し合いで決めていただくことが最重要事項ですが、稀に共有壁を補修せず、お隣の家を買い取り間取り変更を伴う拡張リノベーション工事をされる方もいらっしゃいます。家同士が隣接していることを活かして、2軒を1軒にリノベーションすることができるのは長屋・連棟住宅ならではのメリットですね。
オリバーリノベーションでは長屋・連棟住宅のリノベーションや外装工事も承っております。
気になる点やお困りごとがございましたら、お気軽にご相談くださいね。
ご相談はこちらから↓↓↓
担当者:M.K.
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